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土曜日のお昼ご飯のようなお話

 私は「小昔話(こむかしばなし)」と題して短いお話をいくつか作っています。昔話のように『昔々あるところに…』で始まるお話です。

 長い時間をかけてたくさんの語り手さんたちが語り継いできた本当の昔話ではなく、私の作る「小昔話」は一個人が作った創作のお話です。
 だけれど、もし何年も何十年も何百年も経った後に、私の作ったお話が『むかしむかし…』とどこかで語られていたら嬉しいなという思いをこめて、昔話という言葉の入ったタイトルを使わせてもらっています。今、あるいは将来どこかにいるかもしれない「昔の自分」のような子どもたちにお話を楽しんでもらえていたら、私はたいへんに幸せです。

 昔話は「暖かいおにぎりと暖かいみそ汁と暖かい卵焼き」のようなお話だと、私は勝手に思っています。
 土曜日の半日授業が終わって学校から帰ってくると、母親がお昼ご飯を作ってくれる。素朴だけれど暖かくて美味しくて、大きな安心感と満足感でいっぱいになる。そんなふうなお話。
 本当の昔話の持つ深みを作品に盛り込むのは私には不可能ですが、「素朴であったかくて面白く、すとんと気持ちがおさまるお話」という性質はできる限り生かしてお話作りをしたいと思っています。
 それから、もし誰かがお話を覚えて語ろうとするときにはそれが易しいこと、も心がけたいと思います。

 この本を書く過程で、このようなお話をだれでも簡単に作れる方法を見つけることがもしもできたらいいな、と思います。
 だれでも、と書きましたが、そこには私自身も含まれています。つまり「お話を作る方法」は私自身が欲しくてやまないものなのです。

 今まで私は、ノートに向かって(あるいはパソコンに向かって)、少しずつ文章を書き進めて、なんとなくお話を作ってきました。お話はいつもきちんと出来上がるわけではありませんでした。うまくすじが進まなくて途中で投げ出したり、四苦八苦の末になんとか形になったり、そんなお話がたくさんあります。
 もう少しうまく進める手順がわかっていれば、ラクに楽しくお話が作れるのに。と、私はいつも思っていました。

 「もっと長くて読みごたえのある、映画になりそうなファンタジーや小説が書ければ良いのに」という思いも本当はあるのですが、私にはとてもこなせませんでした。私でも形にできたのは、この短くてシンプルな語り口のお話がやっとでした。でもそれでも私はお話作りができるようになった事で満足でした。
 そしてあるときふと、こう思いました。「私に作れているのだから、昔話は作りやすい形をしているのかもしれない」と。そしてもしかしたら、「お話を作る方法」が見つかるかもしれないと思いました。

 そうしたら、私はもっとたくさんお話を作ることができます。それはきっと素晴らしく嬉しいことに違いないと思うのです。
※このカテゴリをいずれ電子書籍にまとめようと思っています。「本」「ページ」という表現があるのはそのためです。

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