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昔話の特徴をまとめる:3

◆昔話の特徴 の続きです

・登場人物は「すじ」を進めるための単なるコマである。(キャラは立てなくてよい)

 昔話の登場人物は、実体のない「コマ」か「図形」のようなものです。生活環境や生い立ちなどを作り込んで「キャラを立てる」必要はないのです。
 たとえば王様が主人公だとしても、昔話のすじの中では王様はひとりで勝手にどこにでも行って誰とでも接触します。実際は公務で忙しかったり、警備をたくさんつけていたり、誰とでも接触できたりはしないでしょう。でも昔話では違います。そして昔話の登場人物は皆、すじの邪魔になるような周囲の環境やしがらみをもっていないのです。どこへでも行けるし何にでもなれるのです。
 これはマックスリューテイさんの著書の中では「孤立性」と言われています。そしてこの「孤立性」は、昔話の登場人物だけではなく、物や、モチーフなど、すべてに浸透している、そしてこの孤立性ゆえに誰とでも、何とでも、結びつくことが可能である、と説明されています。
 物に関しても、その物が本来の用途で使われなくてもまったく構わないのです。卵は食べるものだけれど、卵に宝物をしまっておいてもいいのです。
 
・登場人物は昔話独特の人物であり、主人公や敵対者はシンボルの意味を持っている。

昔話の登場人物は『主人公』『非主人公』『援助者』『敵対者』『パートナー』に分けられるようです。

 主人公の特徴は、「何か特性を持っていて、周囲から際だって見える」ことだそうです。また、社会のはしっこで孤立している立場、だそうです。
(王や王女、または、魔法的受胎の結果とか、動物の姿をしているとか、身体が指ほどに小さいとか、身体不自由であるとか、みすぼらしい子であるとか、ひどい怠け者だとか、末っ子、継子、灰かぶりなど、さげすまれ、ばかにされ、損をさせられる。)

 非主人公は、主人公とすじのうえでなんらかのかかわりをもっている人物(援助者、敵対者、パートナー以外の登場人物)です。主人公の兄や姉たちが、主人公とコントラストをつけるという意味だけで物語の中に存在していることもあります。(継子に対して実子、やさしい娘に対して意地悪な娘、等々)

 援助者は、主人公に道を教えたり贈り物をしたり手助けをしたりする人物(動物)。主人公が困難な課題をクリアするために必要な人物。彼らの贈り物は、その課題に「ちょうどぴったり」のものであり、過不足があるということは昔話ではほとんどありえない。

 敵対者は、たとえば「倒さなくてはならない、悪の人格化されたもの」として、竜・蛇・魔女などの姿をしてあらわれます。または、主人公の行く手をはばむ継母だったり、主人公を殺して自分が主人公になりすまして花嫁を奪おうとする兄弟や道連れの人物だったりします。

 パートナーは、花嫁、花婿。主人公が花嫁を手に入れる旅に出るというようなお話では、パートナーである花嫁が自ら主人公に難題を与えることも多い。

・役割分担

 主人公の役割は、話のすじを進める事。途中の援助者とのやりとりや、困難な課題では、必ずすじを進めるための正しいスイッチを押す事。そして話の終点に到達すること。
 そして、もしここに、すじを進めるための「援助者に自分の食べ物をわける」というスイッチがある場合、その押し方はどんな方法でも良いのです。普通に親切心で分けてあげても、食べ物がポケットから転げ落ちて偶然に援助者のところに渡ったのでも、または本当は意地悪をしようとしたのにその意地悪に失敗して援助者に食べ物を与える事になった、でも、とにかくそのスイッチを押して、援助者から援助を受け取り、すじを進めるのが主人公の役目です。

 非主人公のうち、コントラストの人物(兄や姉たちなど)の役割は、「必ずスイッチを間違える」ことです。また、「主人公の真似をするときは、必ず不完全にしか真似をしない」ことです。

 援助者の役割は、主人公が助けを必要とする場合に、必要な助言をしたり贈り物をしたり手助けをしたりすることです。

 敵対者の役割は、主人公が話の終点に着くのをなんとしても邪魔しようとすること、そして「悪の象徴」であるからには、お話の中で必ず退治され力を失い消滅して、聞き手を安心させなくてはなりません。

昔話の特徴についてはこちらのカテゴリにも書いてます

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