三題噺ノート(作品) 「旅人とライオン」 旅人とライオン 昔々。旅人が、森の中で道に迷ってしまいました。そして困ったことに、間もなく日が沈んで、すぐにあたりは真っ暗になってしまいました。旅人は空を見上げました。空にはまんまるの月がぽっかり浮かんでいて、その月の下のほうには、小さな四... 2007.10.23 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「恐ろしい火」 恐ろしい火 昔々あるところに、鬼が一匹おりました。鬼はたくさんの悪さをしたので、どこからも追い出されてしまい、行くところがなくなってしまいました。鬼はとぼとぼと歩いて、この世のおしまいのところまで歩いてきました。するとそこには恐ろしい火が燃... 2007.10.22 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「素晴らしいパン」 素晴らしいパン 昔々あるところに、鳥がいました。鳥はあるとき、猟師のわなにかかってしまいました。鳥がわなから逃れようとして暴れていると、そこを泥棒が通りかかりました。鳥は必死で言いました。 「お願いです、私を助けてください、猟師が来る前に... 2007.10.20 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「猫とお針子」 猫とお針子 昔々あるところに、お針子の娘がおりました。お針子の娘は、お城で、たくさんの他のお針子達と一緒に働いていました。この娘はとても腕が良く、他のお針子よりもうんと仕事ができたので、お姫さまのお召し物はいつもこの娘が縫うことになっていま... 2007.10.18 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「宝の雲」 宝の雲 昔々あるところに、お爺さんがひとりおりました。お爺さんはもう長いこと生きて、毎日一生懸命働いてきました。 ところがお爺さんは、ある年の大晦日に、ふと、こう思いました。 「来年は、ひとつ、怠けて暮らしてみよう。今まで一日も休まず... 2007.10.17 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「秘密の扉」 秘密の扉 昔々あるところに、秘密の扉がありました。この扉のそばには、二人の番兵が立って、扉を守っていました。ところが、この扉の向こうに何があるのかは、誰も知りませんでした。 あるとき、番兵のひとりが言いました。 「なあ、扉の右側の番兵... 2007.10.16 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「壺の中の魔法使い」 壺の中の魔法使い 昔々。広い海のまん中に、タコの町がありました。タコの町では、たくさんのタコたちが、楽しく暮らしておりました。 あるとき、タコの町に、大きな壺が落ちてきました。タコたちはみな壺のまわりに集まって、これはいったい何だろうと... 2007.10.16 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「王様と占い師」 王様と占い師 昔々あるところに、王さまとお后さまがおりました。あるときお后さまは、たいへんかわいい男の子を生みました。王さまとお后さまは、この王子の誕生を祝って、大宴会を開きました。宴会にはたくさんの人々が招待されました。この中には、たいそ... 2007.10.15 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「小鳥と揺りかご」 小鳥と揺りかご 昔々あるところに、大工がひとりおりました。大工には、優しい奥さんと、生まれたばかりの可愛い赤ちゃんがおりました。 ところがあるとき、奥さんが重い病気になりました。そして、大工と小さな赤ちゃんを残して死んでしまいました。大... 2007.10.07 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「黒い太陽」 黒い太陽 昔々あるところに、戦士がひとりおりました。戦士はたいへん腕の立つ男で、世界中のありとあらゆる悪者をひとりで倒してしまいました。 しかし、この世の中にあとひとり、この戦士にも倒せない悪者が残っていました。その悪者は、黒い太陽でし... 2007.10.06 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「町長さん」 町長さん 昔々あるところに、大きな町がありました。大きな町のまん中には、町長さんの家がありました。 この町の人たちは、よく道に迷っていました。そこで町長さんは、家の前に椅子を置いて腰かけて、道に迷って困っている人に道を教えてあげていまし... 2007.10.04 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「小さなツノ」 小さなツノ 昔々ある町に、小学校がありました。この小学校には町じゅうの子どもが通っていました。子どもたちはこの学校で、いろんなことを教わっていました。 後ろ向きに上手に走る方法を教わったときは、子どもたちはそれはそれは一所懸命に練習しま... 2007.10.04 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「小鳥じいさん」 小鳥じいさん 昔々あるところに、たいへん歳をとったお爺さんがおりました。お爺さんはすっかり足腰が弱っていたので、寝床の上に横になって暮らしていました。ご飯も寝床の上で食べました。息子や孫と話をするときも寝床の上でした。 ある日、家族がみ... 2007.10.02 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「墓石にとまったセミ」 墓石にとまったセミ 昔々あるところに、古い小さなお墓がありました。あるとき、お墓の前を旅人が通りかかりました。旅人はおなかがすいてふらふらになっていました。そして、小さなお墓に供えてあったおはぎを見つけると、ひとつもらって食べました。おかげ... 2007.09.30 三題噺ノート(作品)
三題噺ノート(作品) 「鈴の島」 鈴の島 昔々あるところに、小さな島がありました。その島のまん中には、鈴のなる木がありました。この木の鈴は、とても綺麗な音で歌うので、近くを通った船の乗組員はみな不思議な気持ちになって、方向を見失い、陸に帰れなくなってしまいます。世界中の海に... 2007.09.28 三題噺ノート(作品)