
こんにちは、そだひさこです。
作品が合計で4万字分ほどになったので、Kindle本にまとめて出版しました。私にとっては二冊目のKindle出版だったわけですが、一冊目は6年前だったので何をすればいいのかをほぼ忘れてしまっていました。
なので今後また同じ目に陥らないために、Kindle本出版に必要な作業をまとめました。(※KDPにアカウントを持っている前提で書いた記事です、ご了承ください)
作業予定表を作る
作品を書き始めたときから、作品がたまったらKindle本にしようと考えて予定をたててありました。ただ、すこーし予定と違った結果になりました。
- 当初の予定:2021年7月という一ヶ月間を使って、60,000文字のKindle本を作って出版する
- 結果:2021年7月という一ヶ月間を使って、40,000文字のKindle本を作って出版した
6月後半くらいから準備らしきことは進めていたんですが、頭の中で考えているだけでは具体的に進捗状況などチェックしづらいので(というかできないので)グーグルスプレッドシートを使って簡単なガントチャートを作ってみました。1日にどれくらいの量を書けばいいのか、実際にどれくらい進んだのかを見れるやつです。
でも後半になると自分の作業ペースができてきて、あまりガントチャートも見なくなりました。
結局は、文字数分の原稿ができてしまえばあとは気がラク、作業もラク(?)でした。
作業予定に従って、日々の作業をする
予定した1日の作業としては、
「昔話話型カタログからストーリープロッターにネタを書き込む」
「それをプロット帳に入れてプロットを練る」
「それをもとに昔話ネタブログに記事を書く」
「その記事の筋書きを見ながらワープロソフトで執筆3,000字ほど」
でした。

しかし自分のペースに合わせてどんどん変更し、続けていける程度の作業量に減りました。結果、ネタとプロットはまとめてダーッとやってしまって、昔話ネタブログはたまに、執筆は時々(でも4,000字くらい書けた)。執筆のほうが楽しくて、ネタブログはあまり書きませんでした。
作品をnoteに投稿するのは出版後に少しだけの予定だったけど、はやく誰かに読んでほしくて衝動的に、しかも全部。(^^;
ストーリープロッターとの出会いと、物語の才能サイトとの出会いがなかったら、私は再び物語を書いてはいなかったと思います。ほぼ同時にこの2つが私の目の前に現れてくれたのです。たぶんこれで書かずにいたらバチが当たる。(笑)
ただ、当初6万字の予定だったのを4万字にしたのは、作品が4万字近くになった頃に「もうそろそろ…」と思ったから。このくらいがちょうどよく続けていける量だと感じたのです。無理は禁物なのです。
紙の本は6万字~12万字が必要だそうです。はじめに6万字を予定したのはこれが理由。
でも電子書籍の場合はあまり文字数にこだわる必要はなさそうです。月に一冊くらいのペースで出版を続けたいと考えているので、20日間で書ける量を一冊分としました。残り10日は推敲と出版準備に使います。
原稿ができたら、EPUBに変換する
4万字の原稿ができて、推敲も終わったら、いよいよKindle本として登録!
といきたいところですが、Kindle本にするためのデータを準備しなくてはなりません。
ろくにKDPのマイページものぞいてない有様なので、6年前のあのとき何をどうやったのか覚えてない…。でんでんコンバーターさんを使ったことくらいしか覚えてない。それは自分の過去記事にも書いてあったけど、それ以上のことは書いてない。(これからは未来の自分に役に立つ記事を書こう…)
といっても、必要な作業はそれほど多くない。
- 表紙画像の準備
- でんでんコンバーターにかけるためのテキストファイル(.txt)作成
表紙画像に関連してくるのは、心をつかむタイトルと、目にとまるデザインをいかに作るかということ。Kindle本はストアで表紙(タイトル)が目にとまらなかったらもうそれで終わりです。タイトルはじっっくり考えて、デザインはココナラで作ってもらいなさい、といろんなところに書いてあります。
そしてでんでんコンバーターにかけるためには、内容をテキストファイルにまとめて、マークダウンの記入で改ページや見出しや空行などを指定する必要がある。
これはやってみれば簡単なのだけど、すっかり忘れているときの心境としては「やばい、わからん…」なので、ちょっと焦りました。はい、焦らなくて大丈夫っすよ。
で、でんでんコンバーターのあとに、目次とまえがきの順番を入れ替えるというプチ作業もやります。
表紙画像はCanvaで作ります
さて。一冊目の表紙画像は何かお絵かきソフトでガジガジ描きました。でもタイトルが見えにくいし、何の本かもわからない。だからといって今回いきなりデザイン発注するのもちょっとなー。
Kindle本の場合は、出版後に表紙を変更することも簡単にできます。トライ&エラーが可能なわけですね。なので、とりあえずは自分でやってみることにします。
今回は、せめて物語の本だとわかる表紙にして、タイトルも見やすくしよう。
そしてCanvaを使います。デザインソフト持ってないので。
Canvaはブラウザから無料で使えるデザインアプリで、用意されている写真やイラストに文字や図形を組み合わせてデザインを作れます。写真やイラストはアップロードもできます。無料のままでも十分、ブログのアイキャッチやKindle本の表紙が作れます。Kindle本の表紙の推奨は1600×2560pxなので、新規デザインでその大きさを入力すればOK。その大きさでデザインできます。(※ダウンロードはデフォルトのPNGではなく、JPGで!)
デザインするためのソフトを持っていない人には強い味方なのです。
で、こんなのできました。お願いだから何も言わないでください。(-_-;)

私は無料Canvaですが、ブログのアイキャッチも今回のKindle本の表紙画像もCanvaで作れてます。ただ、有料にすると使える素材とできることがぐんと増えます。ご興味あればぜひ。
テキストファイルにマークダウンを記入して、でんでんコンバーターでEPUBに変換
ワープロソフトや何かで書いてた作品を一冊分、ひとつのテキストファイルにまとめます。まえがきと、奥付も加えます。でんでんコンバーターのチュートリアルを参照しつつ進めます。
で、でんでんマークダウンを参考に、改ページや見出しなどの指示を入れていきます。
注意点としては、まえがきと本文の間に改ページを入れておくことです。これでEPUBにしたときに別ファイルとして切り離されるので、順番を入れ替えることが可能になります。
私が使ったマークダウンは少なくて、
くらいです。が、これはただの物語だからですね。
終わったら、コンバーターさんにEPUBにしてもらいます。
本文のテキストファイルと表紙画像をアップロードして、必要事項を入力&チェックして、変換ボタンをポチッと。いちおうエラーチェックもします。
目次と、まえがきの順番を入れ替える
でんでんコンバーターさんは本文中の見出しから目次を自動生成してくれるのですが、この目次が「まえがき」より前の位置になっています。まえがきがないとか、目次が前でいいならいいのですが、まえがきは目次より前にあってほしい場合は、EPUBを分解して中身をちょこっと書き換えます。
EPUBはじつはzipファイルなので、拡張子を.epub から .zip に変えます。メッセージがでますがOKします。で解凍し、OEBPSフォルダ > content.opf の内容を書き換えます。ダブルクリックで開こうとすると Kindle Previewer が開いちゃったりするので、右クリックでプログラムを指定して開きます。テキストエディタで開けます。
ごくごくかんたんに言いますと、順番を指定している箇所を書き換えます。
<itemref idref="_nav.xhtml" />
<itemref idref="_bodymatter_0_0.xhtml" />
これを、
<itemref idref="_bodymatter_0_0.xhtml" />
<itemref idref="_nav.xhtml" />
に書き換えて保存します。
nav が目次、_0_0 がまえがき(一番最初の本文コンテンツ)なので、この順番を入れ替えて保存してから、再度EPUBファイルを作成すればOKです。
EPUBをzipにするのは簡単だったけど、その逆が残念ながらできません。ただ圧縮しただけではEPUBにならないんですね…。で、ePubPackというソフトをダウンロードしまして、EPUBファイルにします。ダウンロードするのは、setupなんちゃらじゃなく、zipファイルで大丈夫でした。解凍すると中にソフトが入ってます。
ソフトを立ち上げたら、mimetypeファイルと、EPUBの保存場所&ファイル名を指定すればOK。
この、目次とまえがきの入れ替えはこちらの記事を見ながらやりました。画像つきで詳しく解説してくださってるので、すごく助かりました。ありがとうございます!
Kindle Previewer でチェックして、KDPにアップロード
ぶじにEPUBができたら、 Kindle Previewer で開いてみます。Kindle本としてどのように見えるかがチェックできます。
こまかいところが気になったりして、何度かコンバーターさんからやり直しましたが、いちおうこれでOKとしよう。と、なりましたら…
以前はmobiファイルというのを書き出してそれをKDPにアップロードしたらしいのですが、今回はEPUBのままアップロードします。
KDPにサインインして、左上の「電子書籍または有料マンガ」をクリックします。あとは各項目を入力して進めていきます。紹介文とキーワードはあらかじめ考えておくといいと思います。その場で考えると後で直したくなるかもなので。
直しに行くと反映されるまで時間がかかります。私はつい色々を何度も直しにいってしまうので、精神衛生上とてもよくないです…
本についての詳細を入力、ファイルのアップロード、価格設定、と進んでいきます。

出版ボタンを押した後、出版されたらメールで連絡がきます。
もしブログ記事をまとめて本にしてるようなときには、こんな内容のメールが来ることがあります。
審査の結果、お客様は、以下の本の出版に関して必要な権利をお持ちでない可能性があるコンテンツが含まれていることがわかりました。お客様の作品の一部またはすべてのコンテンツは、インターネット上で無料公開されています。
でもこの場合、メールに対応法が書いてあるのでそのとおりにします。自分が権利を持っているコンテンツの場合は、本を再提出すれば大丈夫。私もそれでぶじ出版できました。
詳細を書く体力がないので、またも人様の記事を頼ります。情報を共有してくださることって本当にありがたいです。ありがとうございます!
Kindle本出版について詳しく書いてあるKindle本
ここで、Kindle本出版について詳しく書いてあるKindle本をご紹介します。
Kindle出版について書いてあるKindle本は何冊か買って読みましたが、いちばん親切で、ボリュームもあり、2015年出版の本ですがアップデートも頻繁にされています。私がいいなと思ったのは、著者の海河童さんは疑問点をAmazonに問い合わせて確認し、その情報を本で共有してくださっているので信頼感が抜群なところです。本当におすすめできます。
本のアップデート版を読者が受け取る方法
さて。出版する側としては本のアップデートは簡単です。KDPマイページの本棚から、該当の本の「コンテンツを編集」あたりをクリックして、新しいデータをアップロードして出版すればOKです。
しかし、読者がそのアップデート版を受け取るのは少々面倒なようです。購入済みのライブラリにある本が自動的に更新されるわけではないらしく、読者自身での手続きが必要です。
さきほどの「さるでもできるKindle電子書籍出版」の著者さんが、ご自身の本のアップデート版を読者が入手できるように用意してくださっているブログ記事です。
Amazonのヘルプからチャットボットで連絡すると、まもなくライブラリに配信されるという流れのようです。
ネットで公開してる内容を本にまとめたら、KDPセレクトに登録はできる?
これ、悩みますね。自分が著作権を持っていれば出版することに問題はないけど、KDPセレクト(Kindleでの独占販売が条件)に登録していいのかどうか。登録できれば、ロイヤリティ70%の選択肢&読み放題で読まれたページ数に応じた収益があるので、これは大問題なのです。
と言いながら、今までよくわからないまま放置してたので、調べました。^^;
ここで参考になった記事を。
ごく簡単にまとめると、再編集してあれば別のコンテンツとみなされる。さらに、Kindle本とまったく同じものがよそで買えるなら独占販売の要件違反だけど、そうでないならKDPセレクトに登録は可能。(※ぜひ詳細を、リンク先の記事でご確認ください)
ただ、独占販売には、書籍内容の10%までは無料公開が許されている(ということは10%までしか許されない)らしいです。そういえば、私もどこかで読んだことがありました!汗
確認してリンクを貼りたかったんですが、公式の記述が捜し出せませんでした。
再編集がひかえめな場合はこれに引っかかるかと思われます。
私の場合はサイトで作品を公開していて、一冊目は再編集というほどのこともしていません。二冊目も推敲で多少の変化はありますが、再編集というほどでもないかと…。
こんな私、じつは、一冊目をKDPセレクトに登録していた期間があります。よく理解していなかったためなのですが、運良く(?)Amazonからお咎めのメールなどはありませんでした。現在はKDPセレクトを解除しています。
次回のKindle本は長い小説を準備しているので、ネットでは非公開にしてKDPセレクトに登録する予定です! しました!「橋の上で」お読みいただけるとすごく嬉しいです。
KDPセレクトに登録できないなら、他のストアでも販売するという選択肢も
他のストアについては、検索で見つけた記事をご紹介するにとどめます。
他にも、note で有料記事にするとか、BOOTH や Gumroad で販売するとか、販路は色々ありそうです。
まとめ
6年ぶりにkindle本を出版した作業の流れを記事にしてみました。具体的には、
- Canvaを使えば表紙画像を作れる。デザインソフト持ってなくても大丈夫
- 原稿はテキストファイルにまとめてでんでんコンバーターにかければEPUBファイルが作れる
- EPUBをいったん分解して目次とまえがきの順番を入れ替え、再びEPUBにする
- 仕上がりをチェックして、KDPにアップロード、出版
について簡単にまとめ、さらに、
- 本のアップデート版を読者が受け取る方法がちょっと手間なこと
- ネットで公開してる内容を本にまとめた場合のKDPセレクト登録について
にも触れました。Kindle以外の販路については詳しく触れていませんが、検討する価値はあるかもしれないと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
久子さんの小説、読みたいです!
書きあがったら、購入法も併せて書いていただければ嬉しいです。
首を長~くして、お待ちしています。
文緒さん、嬉しいことをいってくださる…(T_T)
ありがとうございます。
今ほんとうにがんばって執筆中です、来月中には何とか出せる予定でいます。
書き上がって出版したら、購入方法も併せて!ご報告いたします!
がんばる!笑